
このページでは、腸閉塞(イレウス)と便秘の違いを説明しています。
便秘はご存知の通り、便が出にくい状態のこと。ストレスや緊張により腸が痙攣したり、食生活の偏りで起こる症状です。
通常の便秘は、腸の水分が少なくなることで便が硬くなり、腸内に便が停滞してしまう状態で、腸自体に大きな異常があるわけでは、ありません。
その点腸閉塞は、腸自体の問題によって、その一部が狭くなり、便が詰まっているという違いがあります。ただし腸閉塞が原因の場合、症状の進行が便秘の進行と重なるので、さほど急激な症状は起こりません。
便秘がひどくなることで引き起こされる、糞便性イレウスという腸閉塞があるので、要注意です。
これは慢性的な便秘で便が硬くなり、腸内に溜まり続けることで発症する腸閉塞です。水分が吸収された、硬いコロコロの便が腸に停留することで、膨満感や腹痛などの症状があらわれるのです。
この腸閉塞がひどくなると、腸内細菌が増殖し、毒素を生み出すようになります。それらの毒素が血中に移行した場合、敗血症が引き起こされるので、大変危険。
「ひどい腹痛がある」、「吐き気を伴う(または吐いた)」、「胸のあたりまで苦しい」などの症状があれば、糞便性イレウスの疑いがあります。「便秘だから」と放置しておくと、重篤な状態になる可能性もあります。最悪の場合腸管が破裂することもあるそうですから、早急に病院で便を出してもらうなどの処置を受けましょう。